2026年02月17日
実務者研修は働きながら取得できる?無料で取得可能?費用や期間、取得するためのポイントは?
介護職の方がステップアップや転職を考えたときに、ぜひ取得しておきたいのが介護福祉士実務者研修です。しかし、取得には一定期間スクールに通う必要があるため、働きながらでは難しそうだと考えている方もいらっしゃると思います。
実際には、働きながらでも通いやすいクラス設定をしているスクールもあり、お仕事をしながら取得している方も多くいます。 この記事では、働きながら実務者研修を取得するポイントと期間、費用について解説します。
この記事でお伝えしたいこと
- 実務者研修を働きながら無理なく取得するためには、自分が希望する条件にあったスクールを選ぶことが重要
- 通学での受講が必要な科目があるので、場所や曜日、時間、通学日数などを確認する
- 公的給付制度やスクール独自のキャッシュバック制度などを利用することで、資格取得に必要な費用を抑えることができる
- 実務者研修とは?実務者研修の資格を取得するメリット
- 実務者研修を働きながら取得する際のポイント
- 実務者研修を働きながら取得するのに必要な学習時間と期間
- 実務者研修の取得に必要な費用とその抑え方
- 実務者研修の受講時に公的給付制度を利用するメリット・デメリット
- 働きながら実務者研修の取得を目指す際のスクール選びのポイント
- 実務者研修を取得する際は、ライフスタイルや費用に合ったスクール・クラス選びを
実務者研修とは?実務者研修の資格を取得するメリット
実務者研修は、介護の専門的・実践的な知識と技術を学ぶ研修です。介護職員初任者研修の上位に位置する資格で、正式名称を「介護福祉士実務者研修」と言います。研修では、経管栄養や喀痰吸引など一部の医療的ケアについても学びます。
国家資格である介護福祉士の試験を、介護の実務経験3年の要件で受験する場合に実務者研修の取得が必要です。受験申し込み時に「修了証明書」または、「修了見込証明書」が必要なため、受験申し込み前に取得しておくか、修了見込みで受験される方は、受験年度の3月31日までに取得できるように気をつけましょう。
また、実務者研修を取得すると、サービス提供責任者として働けるようになったり、一定の要件を満たすことで喀痰吸引などの医療行為ができるようになるメリットがあります。
実務者研修は、今、勤めている介護事業所でのキャリアアップや転職を考えている方など、介護業界で活躍の幅を広げたいとお考えの方におすすめの資格と言えるでしょう。
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実務者研修を働きながら取得する際のポイント
実務者研修を働きながら取得するために、知っておきたいポイントをご紹介します。

通学+通信で学べるスクールを選ぶ
実務者研修は、通学での受講が必須ですが、自宅学習で修了できる科目も多くあります。お仕事をしながら取得を目指すのなら、すきま時間を活用できるなど、学習時間の工夫がしやすい通信学習を取り入れた、通学+通信で学べるスクールがおすすめです。
通いやすいクラスを選ぶ
実務者研修では、午前のみ・午後のみ・夜間のみ・休日のみなど、さまざまなクラス設定を用意しているスクールがあります。
ご自身の勤務状況や生活スタイルに合わせて、通いやすいクラスのあるスクールを選びましょう。
受講期間は十分か
体調不良やお仕事の都合で、予定通りに実務者研修が修了できないこともあるかもしれません。予定通りに学習が進まない事情が生じても、すべての科目の受講を終え、研修が修了できるよう受講期限が長く設定されているか、修了できない場合のサポート制度はあるかなどを、あらかじめ確認しておくと安心です。
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実務者研修を働きながら取得するのに必要な学習時間と期間
実務者研修を取得するのに必要な学習時間や期間は、保有している資格によって異なります。
実務者研修のカリキュラムは、全部で450時間の受講時間が必要ですが、保有資格によっては、一部の科目が免除されます。受講時間の違いは、以下の表をご覧ください。

| 保有資格 | 実務者研修・ 必要受講時間 |
|---|---|
| 介護職員初任者研修 | 320時間 |
| ホームヘルパー1級 | 95時間 |
| ホームヘルパー2級 | 320時間 |
| ホームヘルパー3級 | 420時間 |
| 介護職員基礎研修 | 50時間 |
| 認知症介護基礎研修 | 450時間 |
| 無資格 | 450時間 |
いずれの場合も、上記の学習時間とは別に医療的ケアの演習を通学して受講する必要があります。
介護職員初任者研修を修了している方は、受講時間は320時間の研修および医療的ケアの講義・演習で、目安として約4ヵ月の期間が受講に必要です。無資格の方と認知症介護基礎研修修了のみの方は科目の免除がなく、450時間の研修および医療的ケアの講義・演習となり、最低でも6ヵ月の受講期間が必要です。
初任者研修を取得せずに実務者研修を取得することもできますが、可能であれば初任者研修を先に取得することをおすすめします。実務者研修は初任者研修よりも上位の資格ですので、未経験で受講すると、内容が難しいと感じてしまうこともあるかもしれません。初任者研修で、介護職員として働くうえで必要となる基本的な知識と技術を学んでから、実務者研修を受講するほうが、学習に取り組みやすく、また、さらなるステップアップを目指して実務者研修を受ける際には、初任者研修で受講した130時間分が、実務者研修の受講時間から免除されるメリットもあります。
ここまでお伝えしたように、実務者研修は、通学での受講が必須となる科目がありますので、勤務時間も考慮して、ご自身が通いやすいスクールを選びましょう。
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実務者研修の取得に必要な費用とその抑え方
実務者研修を取得するのに必要な費用は、受講するスクール、保有資格によって変わります。一般的な目安としては、初任者研修の資格保有者であれば、6~11万円程度※です。
できるだけ費用を抑えたいという方には、次のような方法があります。
※2025年ニチイ調べ
公的給付制度を利用する
実務者研修の費用に適用される公的給付制度はいくつかあります。
●教育訓練給付制度
教育訓練給付制度は、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的とした、厚生労働省による支援制度です。厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部がハローワークから給付されます。
教育訓練給付制度には、専門実践教育訓練、特定一般教育訓練、一般教育訓練の3種類があります。講座によって、対象となる教育訓練の種類が異なり、給付額が変わります。
雇用保険の加入期間など、教育訓練給付制度の利用にはいくつかの条件があります。ご自身が対象かどうかを知りたい方は、お近くのハローワークにお問い合わせください。また、受講を検討しているスクールの実務者研修が、教育訓練給付制度の対象講座であるかも、忘れずに確認しておきましょう。
●母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業
母子家庭の母または父子家庭の父の経済的な自立を支援するための施策です。厚生労働省と都道府県や市町村などの自治体が協力して取り組んでいます。
以下のすべてに当てはまる方で、受講を検討しているスクールの実務者研修が、教育訓練給付制度の対象講座である場合は対象となり、実務者研修を修了した場合に、受講費用の60%が給付金として給付されます。
(対象者)
- 母子家庭の母または父子家庭の父
- 20歳に満たない児童を扶養している
- 児童扶養手当の支給を受けているか、または同等の所得水準にある
- 就業経験、技能、資格の取得状況や労働市場の状況などから判断して、当該教育訓練が適職に就くために必要であると認められた人
自治体により事業の有無や受給資格などが異なるので、詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。
●介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度
介護福祉士実務者研修を受講する方に、受講資金を貸付する制度です。各自治体の社会福祉協議会が貸し付けを行っており、例えば、東京都(東京都社会福祉協議会の実務者研修施設在学者向け修学資金貸付事業)の場合は、東京都の区域内に住民登録をしている方や、東京都の区域内の実務者研修施設に在学している方などが対象となり、20万円以内の貸し付けを無利子で行っています。
貸付要件や申請方法などは各社会福祉協議会で設定しているため、居住地または勤務先の社会福祉協議会の制度を確認するようにしましょう。
●その他自治体独自の助成金制度
自治体によっては、独自の助成金制度を設けている場合があります。条件を満たしていると実務者研修の受講費用の一部、もしくは全額が支給される制度です。
例えば、東京都江戸川区には、区内の介護事業所で働いている人を対象にした「江戸川区介護職員初任者研修等受講費用助成金」があります。申請条件を満たすことで、実務者研修の受講後に受講費用を全額助成してくれます。
助成金額や申請条件などは自治体によって異なるため、ホームページなどで確認しましょう。自治体によっては予算の上限に達した場合、受け付けを終了することもあります。
介護事業者独自の助成金制度
介護事業者によっては福利厚生やキャリアアップ支援の一環として、資格取得を金銭的に支援してくれる場合があります。介護事業者によって支援の内容は異なっており、学習支援のみで費用の支援はない場合もあります。事前に勤務する事業所への確認が必要です。
介護のリーディングカンパニーであるニチイにも介護職員資格取得支援制度があり、無資格でニチイに入社し、ニチイの介護事業所で働きながら、受講料は全額会社負担(課税対象)で資格取得を目指せます(条件あり)。
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介護講座で累計120万人以上の修了生を輩出しているニチイの「介護職員資格取得支援制度」はこちら
スクール独自のキャッシュバック制度
条件に合う方は、スクールごとに用意されているキャッシュバック制度なども利用できます。例えば、全国でトータル介護サービスを展開する介護のリーディングカンパニーであるニチイには、受講中または修了後、ニチイの介護スタッフとして就職すると受講料が全額キャッシュバックされる制度(課税対象)があります(条件あり)。
就業先はニチイが運営する全国の介護拠点で、ニチイではお仕事相談会で一人ひとりの希望や適性に合った就業先を案内しています。
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実務者研修の受講時に公的給付制度を利用するメリット・デメリット
公的給付制度の最大の魅力は受講費用の負担軽減ですが、利点はそれだけではありません。一方で、制度を利用するからこそ生じる制約や注意点も存在します。
ここでは、金銭面以外のメリットや、利用に伴うデメリットについて解説します。制度の全体像を把握し、ご自身に合った選択をするための参考にしてください。
公的給付制度を利用するメリット
学習のモチベーションを維持しやすい
公的給付制度にはモチベーションを維持しやすいメリットもあります。実務者研修は、短くても50時間※(介護職員基礎研修修了者)、長いと450時間※(無資格者)もの時間が必要となるため、高いモチベーションを維持することが重要です。
公的給付制度のなかには、すべての講義に出席することが条件となっている制度もあります。修了証明書(資格証)の提出を求められる場合もあるため、少なくともスクールが実施する修了条件をしっかり満たさなければなりません。こうした条件はよい意味で強制力となり、学習を継続する習慣が身につくでしょう。
※医療的ケア講義・演習を除く
公的給付制度を利用するデメリット
学べるスクールが限られる
公的給付制度では、対象となるスクールが指定されている場合があります。例えば、教育訓練給付制度で給付を受けるには、厚生労働省が指定する対象講座を受講する必要があります。そのため、自宅や職場から通いやすい近隣のスクールが対象外であれば、給付を受けるために遠方の指定スクールを選ばざるを得ないケースが出てきます。 実務者研修には通学が必要な「実技」が含まれるため、遠方への通学は交通費や移動時間の負担増につながります。受講料の負担は減っても、結果的に通学コストがかさんでしまう可能性がある点には注意が必要です。
制度によっては資格取得後に就業先や就業期間が指定される場合がある
公的給付制度のなかには、資格取得後の就業場所や継続勤務期間が利用の条件となっているものがあります。
例えば、各都道府県の社会福祉協議会などが実施する「介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度」は、無利子で受講資金を借り入れられるものですが、返還を免除されるためには、「資格取得後にその都道府県内で、介護業務に原則2年間従事する」といった条件を満たす必要があります。 そのため、他県への転居を考えている場合や、短期間での離職・転職の可能性がある場合は、返還免除の対象外となってしまうリスクがあります。ご自身のキャリアプランと条件が合致しているか、事前に確認しましょう。
修了後に費用が返ってくる場合は一時的な自己負担が必要
公的給付制度では、受講修了後に給付されるものも少なくありません。修了後に費用が支払われる制度の場合、受講時には自費で費用を立て替える必要があります。
また制度によっては申請期間が決まっていたり、上限到達により申請不可となったりするケースもあります。事前に制度を確認して、確実に受給できるように準備しましょう。
【求職者の方へ】ハローワークの職業訓練や求職者支援制度という選択肢も
ここまでは、主に働きながら実務者研修を取得する制度をご紹介しました。もし現在離職中、あるいは求職中の場合は、ハローワークの公共職業訓練や求職者支援制度を利用する方法もあります。公共職業訓練は雇用保険を受給している人、求職者支援制度は雇用保険の受給資格がない人向けに提供されている職業訓練です。どちらも介護関連のコースがあり、実務者研修の取得ができます。受講は無料で、テキスト代のみを負担します。
公共職業訓練や求職者支援制度のメリットは、就職サポートが受けられる場合があることです。ハローワークには専門のキャリアコンサルタントがおり、就職相談や面接・履歴書の指導などを無料で受けられます。職業訓練は都道府県の職業訓練校や民間事業者で行われており、実施機関が就職のサポートをしてくれることもあります。
一方で、受講時間は基本的に平日の9時~17時と、ほぼ1日拘束されます。家事や育児がある場合は両立が難しいかもしれません。また申し込んでも必ず受講できるとは限らず、選考試験をクリアする必要があります。
働きながら実務者研修の取得を目指す際のスクール選びのポイント
働きながら実務者研修を受講する方は、以下のポイントを踏まえて、スクールを選びましょう。
教室までのアクセスの良さ
実務者研修は、通学が必須となる科目があります。定期券範囲内や自宅・職場の近くなど、無理なく通える範囲にある教室を選びましょう。
受講中や修了後のサポート体制
病気などの理由で長期間学習できなかったときに休学する制度はあるか、受講期間内に修了できなかった場合に受講期間を延長することはできるかなど、やむを得ない理由でスムーズに修了できない場合のサポート体制について確認しておきましょう。
そのほか、スクールによっては、学習自体のサポートを無料で提供しているところもあります。例えば、介護のリーディングカンパニーであるニチイでは、「レポート問題」「実技試験」「筆記試験」に対応した3つの無料対策レッスンを用意しています。個別対応による指導で、講師に直接質問もできるため、受講生一人ひとりの疑問に的確なアドバイスで応えてもらえると好評です。
実務者研修の学習時間の確保に不安を抱えている方、知識や技術を効率よく身につけたい方は、手厚いサポートを受けられるスクールがおすすめです。
実務者研修を取得する際は、ライフスタイルや費用に合ったスクール・クラス選びを
実務者研修の取得には、介護職員初任者研修を保有している方でも目安として約4ヵ月、無資格の方であれば最低6ヵ月の受講期間が必要です。

通信学習だけではなく通学する必要もあるため、自宅や職場などから通いやすい教室のあるスクールを選びましょう。夜間クラスや休日クラスなど、ライフスタイルに合わせたクラスを選ぶことも重要です。学習とお仕事との両立を図りながら、無理のない資格取得を目指しましょう。
なお、自社の介護スタッフが実務者研修の資格取得を目指す場合、会社が受講料を負担する制度を設けている事業者もあります。下記はその一例です。
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